アメリカンコーヒーとして著名な、米国のコーヒーは確かに味は薄く、香りは少ないと言う感じがします。私は、日本のコーヒーが香りと味では、優れていると信じていますが、米国でのコーヒーについて、いくつかの体験をご報告したいと思います。
オフィスでのコーヒーの飲まれ方
米国では、会社のいくつかの場所にコーヒーメーカーが設置されています。そこには密閉された個装パックのコーヒーの粉が置いてあります。そして、水道の管も直結してあって、紙フィルターに個装のコーヒーの粉を入れて、ボタンを押すと自動的にコーヒーの抽出が始まります。普通セットして、5分もしないうちに6-8人前が出来上がりです。飲みたい人は自分で好きに注いで、オフィスや、休憩室で飲みます。この時に、Decaffeinatedという、カフェインを抜いたコーヒーも同時に作られます。私の同僚を見まわすと、60%が普通のコーヒーで、残りの40%がDecaffeinatedを好むと言う感じです。この個装のコーヒーはどちらも、あまり香りもありませんし、作られたコーヒーはとても薄いです。
外食店でのコーヒー
レストランでのコーヒーについては、いろいろです。コーヒーに配慮しているところはおいしいコーヒーを出してくれますが、それ以外でのファミリーレストランのようなところでは、あまりおいしいコーヒーにはお目にかかれません。ハンバーガーショップなどのファーストフードのお店では、Decaffeinatedの必要もないくらい薄いコーヒーで、コーヒーとしての味や香りは期待できません。
飛行機の中
これは航空会社と、クラスによって違います。私が良く利用していた航空会社では、米国内での利用頻度が高かったので、長距離にのるときはたいていファーストクラスにアップグレードしてくれました。米国内で3時間以上のフライトだと食事のサービスがつきます。普通クラスだと、パックに入った食事でコーヒーも洗練されていませんが、ファーストクラスは、フルコースの食事が出てコーヒーも、香りの良いものが出ます。おかげで、出張の多かった頃は、機内食の食べ過ぎのせいか、体重がお大幅に増加しました。
スーパーマーケットでのコーヒー
スーパーマーケットには、日本のようにインスタントコーヒーはほとんど置いてありません。たいてい、煎ったコーヒー豆そのものか、缶入りの挽いたコーヒーかが置いてあります。煎ったコーヒーの場合、種類は多くあり、その中にDecaffeinatedももちろんあります。消費者は、豆を売り場で挽いて、粉末にして買って行くこともできます。ここでも、私の経験では、あまり香りの良いコーヒーにはお目にかかりませんでした。
コーヒー専門店
米国でも、コーヒー専門店はいくつかあります。豆だけ売るところと、コーヒーを飲ませるところと両方あります。豆だけ売るところでは、いくつか加工したコーヒーを売るところもあります。コーヒーにバニラの香りを付けたものとか、私には少し違和感のあるものまで売っています。そして、最近大きくなってきたコーヒーやさんがStarbucks Coffeeです。この店は、空港や本屋の中などにも入っていて、結構行列が出来ているお店です。コーヒーの香りと言う意味では、あまり香りが多いとは思いませんが、ゆったりとコーヒーが飲めるので、ここでは本や新聞を広げて飲んでいる人達も多いです。また、友達同士のおしゃべりなども、沢山見かけます。最近では日本でも、かなり出店をしているので、日本でも雰囲気は感じることが出来るかもしれません。
見逃せない、アジアの香り
ここで、忘れてはいけないのは、アジアの香りです。私の大好きな、ベトナム料理、それもヌードルなのですが、食後に飲む、コーヒーとコンデンスミルクのミックスは、おいしいです。これは香りはそこそこで、フランスの植民地だった影響で、かなり濃いコーヒーです。しかしこれが、コンデンスミルクと一緒になると、おいしいんです。食事と同時に、金属フィルターでの抽出が始まり、食後にちょうど抽出が終わると言う感じです。これには、Decaffeinatedはありませんし、甘さも、すべてお任せです。それにしてもおいしい。もし、チャンスがあったら、ぜひお試しください。
結論
米国コーヒーの味と香りが少ない理由は、カフェインの取り扱いによると思います。現在、米国の一部の人達は、カフェインとマリファナを同等に論じて、どちらも神経の働きを狂わせると言う議論をしています。ですから、とても薄いコーヒーやあるいはDecaffeinatedが飲まれる環境になっています。(たばこの害については、すでに議論が終わっていて、常識人はどうしてあんなものを吸うのか、と考えています)
コーヒーと言うところから見て、多様性と価値観とが、複雑に入り込んでいるのを感じました。
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