やっとサマータイムが終わりました。今日からは、時間を遅らせて生活できます。
昨日までは朝7時でも、まだ暗かったのですが、今日からは昨日の朝8時が今日の朝7時となり随分と明るくなりました。日本では経験しなかったサマータイムについて、いくつか気のついたことをご報告します。
早起きは報われる社会
米国では、朝早くから店はやっています。パン屋さん、家庭メンテナンス道具屋は朝7時には開いていますし、車の点検、エンジンオイルの交換も8時には店を開けています。本屋も8時から開いている店は多いです。銀行はATMが24時間ですしCNNも24時間ニュースをやっていますから朝早く起きるということでは、あまり不便はありません。また、たいていのホテルは朝6時からは朝食がとれますし、早起きは決して無駄にはならないシステムが出来ています。私の職場でも、製造ラインは夕方の出荷にゆとりを持って対応するために、8-17時の勤務を6-15時の勤務に変更しましたが、従業員からはとても喜ばれました。その理由は通勤のときの交通渋滞を外していることと、家に早く帰れることです。そう言えば、シリコンバレーの交通渋滞はハイウェイを中心として午前6時に始まります。毎日毎日渋滞のために浪費時間が増えるといわれて、とても評判が悪いです。これは、また別のところでご報告しますが、サマータイムの背景は早起きを実施している社会で、しかもそれを容認するところにあると考えています。それと、意外なことですが夜遅くまで開けている店が多いのです。有名な本屋のBurns and Noble'sは11時まで店を開けていますし、大体夕方は8-9時までは開けているのが普通です。もちろん24時間のスーパーやコンビニは一晩中店を開けています。
サマータイムのの経済効果と背景
サマータイムの経済効果は、基本的には太陽の動きに合わせた生活をすることと考えていいと思います。すなわち、明るくなったら起きて、暗くなったら寝るという生活です。夏の間は1時間早めましょうということです。ですから、本来なら夜の時間が1時間早くなり、夜間の照明の節減効果があります。その他には、家に早く帰る分、家族との外出が増えて、外食産業やスーパーの売り上げが伸びます。また、健康ジムなどの参加や、帰宅後のスポーツなどが盛んになります。
その時、家族との会話がないとすると、これは結構地獄になる要素もあります。そんな意味で、サマータイムを支える要素は、退社後の生活そのものがポイントになります。
カリフォルニアでの退社後の生活を見ていると、地域の活動や家族でのレクレーションなどが盛んで、そのための公共施設は、無料か照明代程度で利用できるケースが多いようです。そして、多くの人が余暇を利用して、活動をしています。また、退社後の時間を利用して、仕事の範囲を広げたり、レベルを上げたりする学校に通う人もいます。(これは、サマータイムとは直接の関係ありませんが)
サマータイムから考えること
サマータイムになって考えるのは、夕方が遅くまで明るいということです。夏には夜9時頃まで明るいのは、かなり普通でして、退社後から夜9時までといえば、そこそこまとまった時間が取れるわけです。そこでは、家族としての時間が重要になるわけで、米国人は常に家族に向かい合うような生活を選択しているといえます。こちらで初めてサマータイムというのを体験したときには、生活の背景とのつながりはあまり見えませんでしたが、2回目のサマータイムではさすがにそれを支えるバックグラウンドが見えてきまして、これは簡単に時計を1時間進めるだけの話ではないと思いました。
今週末には、ハロウィーンというお祭りがありまして、これを終えると秋がほぼ終わります。そうすると米国の庶民の生活は一気にクリスマスになって行くのであります。
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