- 2007-12-19 (水)
昨日は、JUNBA2008で講演してもらう、Sさんとランチミーティング
Sさんは、米国での産学連携の仕事に長年携わってきている人。 友人の紹介で、今度のJUNBAに講師として来てもらうことになった。 2週間ほど前に、Tokyoでセミコンジャパンがあり、それに参加して戻ってきたばかり。 彼は日本に行くのは、今回がはじめてだったそうだ。
セミコンジャパンでも日本の大学が10くらい、技術を展示していたという。 しかし、説明を聞くと誰もビジネスのことに答えられないという(Kidsが来ていたと彼は表現したが、Kidsとはガキのことである)
日本の大学は、研究内容は国際的なレベルにあるものが多いのに、ビジネスについて考えていないのである。 米国の大学は、大学の持つ研究開発力を知財にかえるためにいろいろな試みをするし、大学のブランド化や、研究開発費の調達支援など、やれることをやって「大学の全体最適化」を目指している。 この大きな動きを支えるのは、Topのリーダーシップである。
大学が教育と研究というカテゴリーで社会に貢献するのであれば、研究と教育という直接作業だけでなく、貢献の部分へ力を入れなければおかしい。 日本が部分最適化だけで動き、大本営発表で国民をごまかしてきている現実は、多分日本の中ではわからないであろう。 だから、JUNBAのような動きが必要になるのだと思う。 日本は、まだまだ動き出していない。
Sさんの同僚の日本人のKさんが、以前いた日本の企業に挨拶に行ったら、かつての同僚達が「俺のいる間だけ、この会社が持てばいい」と言い切っていたのに、びっくりしたと言っていた。 さもありなん。
夕方、伊藤穣一さんと渡辺千賀さんの講演会に出席したが、日本でのアントレプレナーへの尊敬は、世界的にも最低レベル、活躍も世界的にも低いという話があった。 これも、大本営発表を鵜呑みにする国民的風潮の結果ではないかと勝手に考えてしまう。 いろいろ裏づけを取ると、そんな思考構造が見えてくる。
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