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【教育】 カリフォルニア州の大学システム

  • 2007-08-19 (日)

教育は、世界中どこの国でも、国家の最重要課題の一つである

私は、日本で教育を受けて、日本で財閥系企業に勤めて、そこから米国に駐在になった。 米国では子供達が初等、中等教育から、米国のシステムで教育を受けた。 日本と米国の教育に対する姿勢は、大きく違っている。 私自身「教育」という言葉は、現在の学校システムの中では、適切ではないと思う。 なぜならば、教える側はすでに「教える」ということができなくなっていることが多いからということと、自分で考える人間を育てた方が、はるかの効率がいいことがわかってきたからである。

私が、現在感じているのは、日本の教育は「入り口が難しく」「出口が安易」
米国は「入り口が難しくは無い」「出口はきびしい」
結果として、日本の大学卒業生は「専門性がもてず」「素材価値しか持ち得ない」
これに対し、米国の大学卒業生は「専門性を持ち」「その分野での成長を志向する」

米国には国立の大学というのは存在せず、私立大学か州立大学が、高等教育を担っている。 カリフォルニア州の大学システムは、成功している例として評価されている。 カリフォルニアの大学システムは3層構造になっている。

まずは、University of California いわゆるUCである。現在は10校ある。

これらの大学は、それぞれに個性を持った「研究」と「教育」を行い、US Newsなどのランキングでも上位に顔を出している大学が多い。 これらの大学が、Innovationを中心に教育、研究活動を行っている。

次にあるのは、Califrnia State University (カリフォルニア州立大学)である。 ちょっとUCと区別しにくいが、CSUと略される。これはカリフォルニア州内に23校ある。 この大学は学生の「教育」を専門としてしている。 「研究」の分野はあまり手がけない。

そして3つ目が、Community Collegeシステムである。 これは、全部で109キャンパスがある。 ここの内容は、実務に絞った短期大学、職業訓練学校、的な存在である。 付け加えると、趣味や、老後の税金対策などの講座もあり、生涯教育の一環を担っている。

これらの大学に特色的なのは、共通単位があることと、大学間の流動性が大きいことである。 UCに入る場合には、高校を卒業してすぐに入る場合と、Community Collegeで単位を修得してUCの3年次に編入するという2つのやり方がある。 我が家では長男は前者、次男は後者でUCに進んだ。 高校卒業から直接UCに入ると、大学の授業に追いつくのが大変で、2年次までで1/3が落第してしまうという。 その1/3の部分が編入対象になっている。このような、柔軟性が、カリフォルニアの州立大学のレベルを支えている。

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