- 2007-08-10 (金)
産学連携のキーワードは開放系である、シリコンバレーが成功したキーワードと同じである
シリコンバレーのキーワードは、開放系である。 これは、組織の壁を越えた人財流動、情報交流、役割分担の明確化など、目的に向かって進む時の、個々の調整の手間などが大幅に削減され、また人財の適材適所での活躍が図れる。
また、従来は情報は開示しなければ、その人たちの事業機会(利益)にはつながった。 しかし、現在では情報を開示した方が、その人たち以外にも、事業機会が広がり、より多くの冨になることが実証された。 そのような経緯で、シリコンバレーでは(特許権の放棄はしていないが)情報は、どしどし公開して、仲間集めや、業界の力を強めるのに使われている。
このことは、生態系が開放系であること、人間は生態系の中の一部の存在であることを考えると、納得できる。 すなわち、生態系に合わせた活動が、人間には合うのである。 人間以外の動物では、環境が合わなければ、合う環境のところに移動するし、組織という発想も無い。
また、オープンソースという、ボランティアが集まって作り上げるPCソフトの世界は、今までの収益事業の概念をも変えつつある。 以前は優秀な技術者は会社の中で、高給で処遇され、会社のためにのみ働いていたが、現在では、かなり多くの人たちが、自分達が他の人たちに貢献できることを最大の目的として、ゆるいネットワークを組んで質の高い仕事をしている。 この動きはシリコンバレーだけでなく、今では全世界に広がっている。 この人たちの、オープンソースに取り組むきっかけは、他の人たちに役に立つことをしたいからという、とてもシンプルなものである。
このように、積極的な情報開示が人財や産業の活性化に非常に重要なのである。
では、人財の流動化がなぜ、産業の活性化につながるのか、次に考えてみたい。
Technorati Tags: オープンソース , 人財 , 流動化 , 生態系
このブログ内をタグ検索: オープンソース, 人財, 流動化, 生態系
- Newer: 【産学連携】 シリコンバレーが産学連携に果たす役割(3)
- Older: 【産学連携】 シリコンバレーが産学連携に果たす役割(1)
Comments:0
Trackback:0
- TrackBack URL for this entry
- http://www.imanetinc.com/mt/mt-tb.cgi/71
- Listed below are links to weblogs that reference
- 【産学連携】 シリコンバレーが産学連携に果たす役割(2) from 八木博のシリコンバレービジネスブログ